「退職理由、正直に言っていいのか分からない」
「上司に引き止められそうで、なかなか切り出せない」
「面接で転職理由を聞かれたら、何と答えればいいの?」
- 本音をそのまま伝えると、角が立たないか不安
- 上司・面接官・利用者さんで、伝え方を変えるべきか迷う
- 担当している患者さん・利用者さんに、どう伝えればいいか悩んでいる
そんな風に感じていませんか?
退職理由の伝え方を考えないまま動くと、言い過ぎて関係をこじらせたり、後から話の辻褄が合わなくなったりして、気まずい思いをしやすくなります。
大阪在住、理学療法士10年目のメロンです。病院→介護老人保健施設(老健)→訪問看護ステーションへと2回の転職を経て、年収100万円アップを達成しました。2人の子どもの育児にも奮闘中です。
この記事では、その2回の転職で、上司・面接官・利用者さん(患者さん)にそれぞれ何を、どう伝えたのかを、体験談として具体的にまとめました。読み終える頃には、自分の場合に「何を話して、何を話さないか」を決める基準が見えてくるはずです。
結論からお伝えすると、退職理由は「前向きな本音」を軸にして、相手ごとに伝える範囲を決めるのが、私にとって一番しっくりくるやり方でした。
先に結論:相手ごとに「伝える範囲」を決める
私が2回目の転職(老健から訪問看護ステーションへ)で実際に伝えた内容を、相手ごとに整理するとこうなります。
| 相手 | 伝えたこと | 伝えなかったこと |
|---|---|---|
| 上司 | 訪問に専念できる環境に挑戦したい/ゆくゆくは自分でビジネスをしたい | 現状への不満など、ネガティブなこと |
| 面接官・エージェント | 訪問に専念したい(上司に伝えたのと同じ理由) | 自分でビジネスをしたいという思い |
| 利用者さん・患者さん | 相手の性格や状態に合わせて、正直に、または簡潔に | 相手を不安にさせてしまう詳しい事情 |
出典:筆者の実体験(個人の事例)。職場や相手によって、適した伝え方は変わります。
ポイントは、「嘘をつく」のではなく、「相手に必要な範囲に絞って、本音を伝える」ことです。以降で、順番に詳しく紹介します。
私が転職を決めた本当の理由
まず、伝え方の前提になる、私自身の本当の理由を整理します。
11回目(病院→老健):地域で暮らす人の生活が知りたかった
病院での業務だけでは、自分がなりたい理学療法士になれないと感じていました。入院中の患者さんではなく、地域で生活する人の暮らしを知りたいと思ったのが理由です。これは同じ法人の老健への「異動」でした。
22回目(老健→訪問看護):訪問に専念したかった
老健の環境が嫌だったわけではありません。ただ、入所リハなどの業務よりも在宅でのリハビリに関心があり、訪問に専念できる職場で働きたいと思いました。子どもが生まれたタイミングで、年収を増やしたい気持ちもありました。ネットで調べて、訪問は比較的年収が高いと知り、より強く転職したいと思いました。
3もう一つの思い:ずっと同じ環境にいてはダメだ
直接の理由ではありませんが、この頃からぼんやりと「自分のビジネスをしたい」と考えていて、「ずっと同じ環境にいてはダメだ」と感じていました。
転職の経緯は、こちらの記事でも詳しく書いています。
理学療法士が訪問看護へ転職して年収100万円アップ、その裏側にあった大変さとやりがい【体験談】
上司にはどう切り出した?
1回目(異動):主任との1対1の面談で
病院で3年弱働いたころ、当時の主任との1対1の面談の場だけで伝えました。理由は、ありのままです。「病院業務だけでは、自分がなりたい理学療法士になれないと思った」「地域で生活する人の暮らしが知りたい」と話し、異動先の老健で、訪問リハビリもやりたいことも伝えました。
引き止められることはなく、「やりたいことがあるなら頑張って」と応援してもらえました。
2回目(転職):毎日の進捗報告のときに
2回目は、毎日業務のあとに行っていたリハビリの進捗報告のタイミングで話しました。順番は、まず施設責任者にあたる看護師長に報告し、その直後に、リハビリ部門のトップに報告しました。
伝えたのは、「訪問に専念できる環境に挑戦したい」「ゆくゆくは自分でビジネスをしたい」ということです。現状に満足していない、といったネガティブなことは言っていません。
退職することには驚かれた様子でしたが、ここでも引き止められることはなく、ビジネスのことも含めて応援してもらえました。当時の事務長からは、ビジネスをするなら持っておくと良いと、日商簿記などの資格を教えてもらいました。
退職を伝えたあとの引き継ぎや、上司との関係に悩んでいる場合は、こちらの記事も参考にしてください。
【体験談】理学療法士が初めて転職するときの流れ|準備から退職・引き継ぎまで全部見せます
【体験談】訪問リハPTの上司が厳しい…「使えない」と言われた私が選んだ道
面接ではどう話した?
面接で話した転職(退職)理由は、上司に伝えたのと同じ「訪問に専念したい」という内容です。
一方で、「自分でビジネスをしたい」という思いは、面接官にもエージェントにも伏せていました。面接では、応募先で実現したいことに絞って話しました。
面接官は、あえてふるいにかけるような対応でしたが、雑談も交えながら、肯定的な表情で転職理由を聞いてくれたと感じています。質問されたのは、これまでのリハビリ(回復期、療養病棟など)の役割や、リハビリをさせていただくセラピストとしての接遇・心構えなどでした。
面接で実際に聞かれたことや、答え方の型は、こちらの記事にまとめています。
【超初心者向け】リハビリ職の面接対策ってどうするの?現役の理学療法士が徹底解説!
利用者さん・患者さんへの伝え方
理学療法士の退職で特に悩むのが、担当している利用者さん・患者さんへの伝え方だと思います。私は次のようにしました。
- 伝えるタイミングは、上司のOKが出るまで待つ
- 伝え方は、利用者さん・患者さんそれぞれに合わせる(性格や精神状態によって、正直に話すこともあれば、不安にならないよう詳しくは伝えないこともありました)
- 伝え方に悩む人は、上司に相談する(線引きが難しい方は、事前に相談しました)
- つながりのある利用者さん同士には、できるだけ同じ内容を伝える(話したときに食い違いが起きないようにするためです)
詳しく伝えないときは、「担当が変わります」「異動することになりました」「家庭の事情でやめることになりました」といった言い方をしました。ちなみに「家庭の事情」の実際のところは、「子どもが生まれて、もっと稼がないといけないので」ということで、その言い方で理解してもらえそうな関係の方には、そのまま伝えたこともあります。事実の範囲で、詳細を省いて伝えるという考え方です。
嘘をつかずに伝えるための4つのコツ
退職理由は、「全部話す」か「嘘をつく」かの二択ではありません。私が意識していたのは、次の4つです。
- 伝える前に、頭の中でシミュレーションする(「ここまでは正直に話そう」「これ以上は言わないでおこう」と決めておきます)
- 伝えたくないこと・伝えると支障が出ること以外は、素直に伝える(お世話になった人ばかりだったので、できる限り本音で話したいと思っていました)
- 可能な限り、正直に話す(私は嘘をつくのが苦手で、後から辻褄が合わなくなる可能性もあったからです)
- つながりのある相手には、同じ内容を伝える(食い違いを防ぎます)
伝えてみてどうだったか
特に後悔していることはありません。むしろ、利用者さん・患者さん一人ひとりに、自分の口で報告できてよかったと思っています。
寂しがって引き止めてくださる利用者さんもいましたが、最終的には、みなさん応援してくださいました。
まとめ:本音のまま、伝える範囲を決める
- 退職理由は、不満ではなく「やりたいこと(前向きな本音)」を軸に話す
- 上司・面接官・利用者さんで、伝える範囲を変えてよい(嘘をつくのではなく、範囲を絞る)
- 伝える前に頭の中でシミュレーションして、「ここまで話す」を決めておく
- 利用者さん同士など、つながりのある相手には同じ内容を伝える
- 引き止めの有無や反応は、職場によって違うので、就業規則や上司への相談で確認する
退職理由は、すべてを話す必要も、無理に飾る必要もありません。自分の本音の中から、相手に伝えたい前向きな部分を選んで、落ち着いて話してみてください。
面接での転職理由の伝え方に不安があるときは、転職エージェントの模擬面接で練習するのも一つの方法です。
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