「病院・施設・訪問、どっちが自分に合っているのか分からない」
「訪問は大変そうだけど、年収は上がるの?」
「体力的にやっていけるか不安…」
- 病院・施設・訪問(在宅)のどこで働くか迷っている
- 老健も含めて、職場ごとの違いを知りたい
- 残業・休日・体力面など、働き方のリアルが気になる
そんな風に感じていませんか?
イメージだけで職場を選ぶと、入職してから「思っていたのと違った」となりやすいです。特に、体力面や環境面は、働いてみないと分かりにくい部分です。
大阪在住、理学療法士10年目のメロンです。病院→介護老人保健施設(老健)→訪問看護ステーションへと2回の転職を経て、年収100万円アップを達成しました。老健では入所・通所・訪問リハビリも経験しています。
この記事では、病院・老健・訪問(訪問リハビリ/訪問看護)の3つを実際に経験した立場から、働き方・体力面・やりがいの違いと、どんな人にどの職場が向いているかをまとめました。読み終える頃には、自分がどのタイプかを判断しやすくなるはずです。
結論からお伝えすると、どの職場が正解ということはなく、「何を優先するか」で選ぶのが一番後悔しにくいと感じています。
まず結論:3つの職場を比べるとこうでした
先に、私が実際に働いた3つの職場を一覧にします。数字は私の勤務先の場合です。就業時間や年間休日、残業などは法人によって大きく変わるので、あくまで一例として見てください。
| 病院 | 老健 | 訪問 | |
|---|---|---|---|
| 年収 | 350万円 | 380万円 | 450万円 |
| 年間休日 | 105日 | 105日 | 107日 |
| 残業 | 基本なし | 基本なし | 3つの中では一番多い |
| 体力面のしんどさ | 階段・エレベーター待ち | 介助量が多い | 移動・天候(一番きつい) |
| やりがい | 回復を経過で追える | 地域の生活に密着 | 生活の中に入り込める |
出典:筆者の実体験(個人の事例)。年収は病院→老健→訪問看護ステーションと転職したときの推移です。
働き方の違い:残業・休日はほぼ同じ、でも訪問だけ少し違う
「訪問は残業が少なそう」「病院は残業が多そう」というイメージがあるかもしれませんが、私の場合はむしろ逆でした。
1残業
病院・老健は基本的に残業なしでした。終業間際までリハビリが入った日に、カルテを書くために30分弱ほど残る程度です。3つの中では、訪問が一番残業が多かったです(訪問も、たまに30分弱ほどの範囲です)。
2休日
病院・老健は、週休2日+特別休暇(年末年始)1日で年間105日。訪問は、週休2日+特別休暇3日で年間107日でした。訪問は大晦日と三が日が事業所の休業日で、公休・特別休暇・有給のいずれかで強制的に休みになります。祝日休みはありませんが、有給を使って休むことはできました。
※就業時間や年間休日は、法人によって違います。私の勤務先は年間105〜107日でしたが、祝日が休みの職場や、年間休日が120日ほどある職場もあります。病院・施設・訪問のどれを選ぶ場合でも、求人票や面接で、就業時間・年間休日・祝日の扱いを確認しておくのがおすすめです。
3年収
病院350万円、老健380万円、訪問看護ステーション450万円と、2回の転職で合計100万円アップしました。ちょうど子どもが生まれたタイミングで、年収を上げたい気持ちも転職を後押ししました。
出典:筆者の実体験(個人の事例)。職場や地域、手当の有無によって大きく変わります。
年収の上げ方については、別の記事で詳しくまとめています。
【体験談】理学療法士が年収を上げる方法|4つのレバーと交渉・市場価値の作り方
体力面の違い:しんどさの種類が違う
体力面は、移動のある訪問が圧倒的にしんどかったです。ただ、病院にも老健にも、それぞれ違うしんどさがありました。
病院:階段とエレベーター待ち
大きい病院だと、病室とリハビリ室が別の階にあり、階段を使うことが多くなります。エレベーターは患者さんや面会の方が優先されることが多く、私が働いていた病院は7階建てで、小さいエレベーターが2基だけでした。ベッドの搬入(浴槽への移動を含む)や機材の搬入もあり、乗れないこともしばしばでした。
老健:介助量の多さと設備
私が働いていた老健は電動ベッドがなく、介助量の多い方も多かったため、介助そのものは3つの中で一番大変でした。病棟のマンパワーの都合で、集団離床のときにリハビリスタッフも手伝うことがあり、介助する場面も一番多かったです。屋外歩行の機会は少ない一方、古い施設で一部のエアコンが壊れており、空調が効いていない場所もありました。
訪問:移動と天候
バイクや車での移動なら少しましですが、猛暑や雨の日の移動は疲れます。屋外歩行の練習や、エアコンの効いていない部屋でのリハビリも多いです。私は老健時代は原付、訪問看護では電動自転車で移動していました。
訪問の1日の流れや大変だったことは、こちらの記事で詳しく書いています。
理学療法士が訪問看護へ転職して年収100万円アップ、その裏側にあった大変さとやりがい【体験談】
やりがいの違い:何に面白さを感じるか
病院:機能回復を経過で追える
病院の一番のやりがいは、機能的な回復を経過で追えることです。急性期から回復期へと、病状の変化が分かりやすく、患者さんがどんどん良くなっていく姿を見られます。
また、疾患ごとのリハビリや病気、リスク管理を一通り経験できるのも魅力です。他職種や情報が最も揃っていて、院内研修などの制度も充実していることが多いので、特に新人セラピストが体系的に経験を積むには、病院がおすすめです。
老健:地域での生活に密着できる
老健は、入院しないための「予防的リハビリ」や「退院後の生活」にフォーカスできるのが大きなやりがいです。入所、通所(デイケア)、訪問リハビリなど、さまざまな形でリハビリができ、いろいろな環境での「その人の生活」が見えてきます。施設や訪問など、各リハビリの制度にも詳しくなります。
一方で、病院と比べると「変化は少ない」ので、機能回復をどんどん進めたい人には合わないかもしれません。一人あたりのリハビリ時間が短く、「一人ひとりと関わる時間が短い」「1日に見る人数が多くて忙しない」と感じる可能性もあります。
訪問:生活の中に入り込める
訪問のやりがいは、退院後の本当の生活が見えることです。家の環境が原因の不調に気づけたり、看護師・ご家族・ケアマネさんなど、リハビリ以外の視点が身についたりします。その場での判断力も鍛えられ、「その人」全体を見る視点が育ちました。
訪問リハビリ(老健など)と訪問看護の違い、仕事内容や制度については、こちらの記事にまとめています。
【体験談】訪問リハビリの理学療法士の仕事内容|病院との違い・インセンティブ・転職前の確認ポイント
こんな人は病院・老健・訪問がおすすめ
ここまでの経験をもとに、どんな人にどの職場が向いているかを整理します。あくまで私の実感ベースですが、選ぶときの目安にしてください。
1病院がおすすめな人
- 新人〜若手で、まず体系的に経験を積みたい
- 疾患ごとのリハビリやリスク管理を一通り経験したい
- 患者さんがどんどん良くなる姿にやりがいを感じる
- 他職種や情報が揃った環境で学びたい
2老健がおすすめな人
- 地域での生活に密着したい
- 予防的リハビリや退院後の生活にフォーカスしたい
- 入所・通所・訪問など、いろいろな形のリハビリを経験したい
- 介助量が多くても、体を使う仕事に抵抗がない
3訪問がおすすめな人
- 外に出て体を動かすのが好きで、体力に自信がある
- 生活背景まで含めて、その人を見るリハビリがしたい
- 看護師やケアマネなど、他職種の視点も身につけたい
- 頑張った分を収入アップにつなげたい
逆に、機能回復をどんどん進めたい人は病院、じっくり一人に時間をかけたい人は病院(特に回復期など)の方が合いやすいと思います。訪問は、制度上、時間や回数に限りがあります。
見学・面接で確認したい環境チェックリスト
体力面や環境面は、求人票だけでは分かりません。特に体力に不安がある人は、見学の機会があれば、設備や環境を見ておくことをおすすめします。
- 電動ベッドがあるか(介助量が大きく変わります)
- エアコンが十分に効いているか(古い業務エアコンは修理対象外のまま放置されていることもあります)
- エレベーターの数や、リハビリ室までの動線(階段が多くないか)
- 移動手段(訪問なら、バイク・車・電動自転車のどれか、駐車場はあるか)
- 建物の古さ(古い建物は、設備の不具合のリスクもあります)
- 自分が働きやすそうな環境か
職場の種類ごとの働き方の違いを、もう少し広く見たい方は、こちらの比較記事も参考にしてください。
理学療法士の就職先の選び方|働き方がわかる10職場の比較表つき
まとめ:正解は「何を優先するか」で決まる
- 残業・休日は、私の勤務先では3つの職場でほとんど差がなかった(訪問が少しだけ残業多め)。ただし就業時間や年間休日は法人ごとに違うので、必ず確認する
- 体力面は訪問が一番きついが、病院は動線、老健は介助量と、しんどさの種類が違う
- 病院は「体系的に経験を積みたい人」、老健は「地域の生活に密着したい人」、訪問は「生活の中に入り込みたい人・収入を上げたい人」に向いている
- 見学や面接で、電動ベッド・エアコン・エレベーター・移動手段などの環境を確認する
どの職場にも、良い面と大変な面があります。私は病院→老健→訪問と進む中で、「病院だけでは見えない生活が見たい」「年収を上げたい」と優先したいことが変わってきました。今の自分が何を優先したいのかを整理して、納得できる職場を選んでみてください。
気になる職場があれば、転職エージェントに相談すると、求人票に出ない職場の雰囲気や設備の情報も聞けます。
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